HIS:ハウステンボスで無人島取得を検討、ゲーム拡充狙う

4月22日(ブルームバーグ):旅行代理店のエイチ・アイ・エス が、保有するリゾート施設ハウステンボス(長崎県佐世保市)の拡張のために無人島の購入を検討していることがわかった。おもちゃの銃を使って撃ち合うサバイバルゲームができる場所などを確保するのが目的。ハウステンボス内に導入を目指すカジノ施設の魅力向上にもつなげる。

「ここに来たらカジノから競馬からスマホゲームから、ありとあらゆるゲームが楽しめるアジア一のゲームの王国を狙っている」と澤田秀雄会長は18日、ハウステンボス内の事務所でのブルームバーグ・ニュースとのインタビューで述べた。そのため「新しい場所の確保も準備」しており、無人島が候補地だという。ハウステンボスが臨む大村湾には無人島が点在している。同氏はハウステンボス社長も兼務する。

日本国内でのカジノ合法化に向けて自民党などの超党派の国会議員団は昨年12月に法案を提出、自治体間でカジノ誘致に向け競争が激化している。海外のカジノ運営企業、米ラスベガス・サンズやMGMリゾーツ・インターナショナルなどは東京や大阪など大都市への進出を検討しているが、HISはハウステンボスの魅力をてこにカジノ誘致を狙う。

長崎県のウェブサイトによると、中村法道知事は先月、カジノを含む統合型リゾート誘致を表明した。他にも各自治体のウェブサイトによると、少なくとも北海道、沖縄県、横浜市が関心を示しており、大阪府の松井一郎知事も誘致構想を明らかにしている。

東京五輪までに開業

松井知事は22日、大阪市内で開かれた会議の冒頭で、カジノ誘致に成功したなら2020年の東京五輪開催までに部分的にでも開業したいと述べた。松井氏は会議後記者団に対し、投資額は5000億円を超える可能性があると述べた。

国会に提出された法案ではカジノを運営できる場所は国の認可が必要と定めている。候補地をめぐっては、超党派の議員連盟が検討している基本方針が、大都市だけではなく地方への設置も「構想されることが望ましい」としているが、具体的な場所や数は規定していない。

HISの澤田会長によると、ハウステンボスの拡充に向けて国内外のゲーム関連会社と業務提携の交渉を行っており、新旧のゲームや未発売のゲームが遊べる施設「ゲームミュージアム」などを7月にオープンする予定。

澤田会長はさらに日本中央競馬会(JRA)と、競馬観戦施設「ウインズ佐世保」内の約1800人収容可能な劇場の共同使用について協議していることも明らかにした。同施設はハウステンボスに隣接している。カジノ運営でJRAと協業する可能性については明言を避けた。

会社更生法からの復活

ハウステンボスは1992年にオープン。オランダの街並みをテーマとしたリゾート施設として開業したが経営難に陥り、03年に会社更生法の適用を申請。10年にHISが買収した。澤田会長は、施設自体にすでに約2500億円の投資がされているため、カジノ建設のための追加投資は1000億円ほどで済み、他の都市と比較して優位だという。

ウェブサイトによると、ハウステンボスの広さは152万平方メートルで、東京ディズニーランドの約2倍。HISの決算資料によると、昨年度の入場者数は前期比29%増の248万人だった。営業利益は前期比2倍の48億円。

澤田会長は、カジノの候補地として大村湾に面するハウステンボス内の従業員用駐車場を挙げた。すでに海外のカジノ運営会社2-3社がアプローチしてきたという。具体的な社名の明言は避けた。

(長崎県の島)

ながさきの「しま」594島のなかには、72の有人島がありますが、このうち離島振興法の指定を受けた51の有人島の人口でみてみると、昭和35年国勢調査時がピークで334,862人で、県全体の19.0%を占めていました。平成22年には、136,983人となり(58.2%の減少)、県全体の人口の9.6%となっています。

※画像は軍艦島(ぐんかんじま)の通称で知られている端島

Hashima

端島は長崎県長崎市(旧高島町)にある島で、かつては海底炭鉱によって栄え東京以上の人口密度を有していたが、閉山とともに島民が島を離れたため、現在は無人島である。




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