カジノ管理委員会、来夏発足

カジノ管理委員会の全体像

カジノ管理委員会の全体像


統合型リゾート施設(IR)内につくるカジノの規制を担う「カジノ管理委員会」を巡り、政府が2019年7月1日に発足させる方向で調整に入ったことが29日分かった。19年度予算の概算要求で、職員を95人規模とするなど関連経費60億円を盛り込んだ。
 
管理委は、7月に成立したIR整備法で規定。カジノが適正に運用されているかを監督し、ギャンブル依存症対策も担う組織だ。IR実現に向けた政府の態勢づくりの一環。
 
管理委は特定の大臣の指示を受けず、事業者の法令違反があった場合に免許を取り消せるなど独立した権限を持つ。
 
事務局職員について、IR担当の石井啓一国土交通相は「実態を知っている人の任用もありえる」とカジノ事業者から採用する可能性に言及している。また、カジノ管理委員会の基本機能としては以下のような項目があげられている。(jp.reuters, etc)

【カジノ管理委員会の担うべき基本的機能】

○ カジノ管理委員会は、世界最高水準のカジノ規制を行うことにより、クリーンなカジノ・IR事業を実現する中核的な役割を担う機関。

①カジノ規制制度の企画立案等
○カジノ規制制度の企画立案、実施法に基づく具体的なカジノ事業の規制ルール策定(カジノ管理委員会規則、カジノ事業者等に対する各種ガイドライン等) 等

②免許等による参入規制~あらゆる関係者に対して、どこまででも徹底的な背面調査を実施~
○カジノ事業者(代表者、役員、株主、監査人等を含む。)、土地/施設所有者、カジノ関連機器等製造等事業者等、指定試験機関等に対する厳格な参入規制と徹底した背面調査等

③カジノ事業活動の規制
○カジノ行為の種類・方法の制限、カジノ行為の不正防止のための措置、約款の認可、広告・勧誘の制限、コンプの規制、金融業務の限定、入場規制・本人確認、業務委託の制限、従業者の確認・届出、内部管理体制の整備、カジノ施設内関連業務の制限、秩序維持・苦情処理のための措置 等

④IR事業に関する規制の執行及びその廉潔性の確保
○カジノ事業以外のIR事業の委託契約の認可及び委託先の背面調査、取引契約の認可及び取引契約先の背面調査、IR事業に関する内部管理体制の監査等

⑤カジノ施設・機器等の規制
○カジノ施設の数・規模、施設の構造設備、カジノ関連機器等の基準等、型式検定等

⑥懸念への対応
○依存防止対策(入場規制、広告・勧誘の制限、コンプの規制、与信の制限、カジノ事業者が自ら実施する依存防止措置等)、青少年の健全育成(入場規制、広告・勧誘の制限等)、マネー・ローンダリング対策等(チップの規制、取引時確認等の義務付け、カジノ事業者が自ら実施するマネー・ローンダリング対策、暴力団対策等)等

⑦納付金等の徴収等
○カジノ事業者からの納付金、カジノ管理委員会の背面調査の手数料等の適正な賦課・徴収・債権管理等

⑧国民・利用者の声・違反行為の端緒の把握、国民への説明
○苦情・相談窓口の設置、違法行為の通報受付、国会に対する法運用の状況報告等

⑨国際連携
○二国間のカジノ規制当局によるMOU(Memorandum of Understanding:覚書)締結やカジノ規制当局の国際的な枠組みへの積極的な参画 等

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