2025大阪万博が決定…カジノIR誘致にも勢い 松井一郎府知事「世界がびっくりするような万博に」

2025大阪万博が決定…カジノIR誘致にも勢い 松井一郎府知事「世界がびっくりするような万博に」

2025大阪万博が決定…カジノIR誘致にも勢い 松井一郎府知事「世界がびっくりするような万博に」


2025年国際博覧会(万博)の開催国を決める博覧会国際事務局(BIE)総会が23日、パリで開かれ、加盟国による無記名投票で大阪市を候補地とする日本がロシアとアゼルバイジャンを破った。大阪開催は1970年以来で55年ぶり2回目。国内では2005年の愛知以来20年ぶり。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに健康、医療に関する技術貢献を目指す。

アポロ計画で持ち帰られた「月の石」や岡本太郎さんが制作した「太陽の塔」が話題となり、国内外から多くの来場者を集めた「EXPO’70」から半世紀あまり。大阪での2度目の万博開催が決定した。大阪府の松井一郎知事は「世界がびっくりするような万博に」と語った。

この日、日本、ロシア、アゼルバイジャンの3か国が最終プレゼンテーションに臨んだ後、投票が行われた。日本のプレゼンテーションでは、人気キャラクターのピカチュウが動画で会場構想を案内し、カナダ人上方落語家の桂三輝も登場。携帯電話を操作していた各国要人らは顔を上げ、笑顔も漏れていた。

日本の誘致委員会によると、大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲(ゆめしま)内の155ヘクタールを会場に、25年5月3日~11月3日の185日間開催する計画。屋根付きの大広場を5か所設け、人工知能(AI)や拡張現実(AR)などの先端技術を駆使した展示が検討されている。2800万人の来場を想定、2兆円の経済波及効果を見込んでいる。

大阪の将来をかけた誘致だった。開催地決定を控えた今月14日の記者会見で、松井知事は「4年前に言い出した時は、せせら笑いされる状況だった」と感慨深げに振り返った。松井氏が万博誘致を目指すと宣言したのは14年8月。当時の大阪市長は盟友の橋下徹氏だった。前年の13年秋に五輪開催が決まった東京への企業転出が加速し、大阪は経済の存在感低下が続いていた。

当初は賛同が広がらず「孤独な状況」(松井知事)に置かれた。政府が本腰を入れたのは20年東京五輪・パラリンピック後の経済衰退を食い止める一手になり得ると認めてからだ。経済低迷に苦しむ関西の危機感を共有、今年に入り、ライバル・フランスの撤退にも後押しされ、国家プロジェクトとして進めてきた。

会場予定地の人工島・夢洲は、かつて大阪府と大阪市が誘致を目指した08年五輪の選手村が造成されるはずだった土地だ。五輪招致の失敗で開発は停滞し、広大な空き地が残されたままになっている。夢洲には大阪府と市が24年までにカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致も目指しており、万博とIRのセットで関西経済の浮揚に向けた起爆剤になるとの期待も大きい。万博開催を機に、松井知事らは「負の遺産」とも呼ばれる夢洲の開発再始動を狙う。

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